しなやかで滑らかなスーピマコットンを、従来よりも甘く撚り、独自の製法で紡績しました。
柔らかさと、しなやかな強さ、相反する要素を両立させ、その糸が持つ柔らかな質感を十分に引き出すように、低速で編み機を回し、ゆっくりと 膨らむように編み下ろしています。従来、裁断や縫製時の効率を重視し、筒状の生地をカットし、開いた状態で加工していますが、「LIFiLL」では、ありのままの風合いを引き出すことを追及し、筒状のままで、染色と風合い出しの整理加工を行っております。
スーピマコットンが持つ油分量を解析し、徹底的な染色温度管理と水分量、加工溶剤の調整をし、触れた瞬間にそのクオリティの高さを実感できるオリジナル素材「COTTONY(コットニー) シリーズ」を完成させました。
#01
COTTONY TENJIKU
すべてはここから始まりました。最高の綿を使った甘撚りの糸と門外不出の染色加工が出会った、奇跡とも言える生地「COTTONY TENJIKU」。何も特別なことはしていません。最上級の素材を選び、信頼の置ける和歌山の工場にて天竺で編み立てているだけ。ニット生地の代表格である天竺編みは片面すべて表目、もう片面はすべて裏目にして、1列の針で編まれます。すると、凹凸がなく表と裏がはっきりと違う編み目で、薄くて横方向への伸縮性が高い生地になるので、Tシャツやアンダーウェアなどニットの組織としては最も多く利用されています。昔ながらの作り方だからこそ、他との差をより明確に感じてもらえるはず。程よい伸びとハリ、タッチの柔らかさ、ほんのり光沢のある品の良さ。どこをとってもTシャツ生地で感じたことのない風合いが生まれています。
#02
COTTONY URAKE
スウェット生地というと目の詰まったコシのあるものから、薄く柔らかいものまでありますが、LIFiLLが目指したのは程よく肉厚で、体の動きに沿う柔らかさを備えたもの。35番手の双糸で表は天竺編み、裏糸をループ状に編み込み、少し浮かせたタオル地のような生地に仕上げました。裏毛のループ部分にボリュームを出すことで空気を含み、ふっくら軽やか。スーピマコットンのカシミヤのようななめらかさにより、生地にほんのりした光沢感ととろみを与えてくれています。スウェットではなかなか見られることのない、上質でクリーンな生地感を楽しんでもらえるはず。
#03
COTTONY 吊URAKE
とけかかったソフトクリームのようにトロトロのスウェット生地は、和歌山県にあるニッティング工場の旧式の吊り編み機を使い、ゆっくり編み立てられたもの。吊り編み機は糸の自重だけを頼りに、1時間に約50㎝という低速で編んでいきます。35番手の単糸を無理に引っ張らずに編んでいくため、ふっくらかさ高で柔らかく、引き裂き強度にも優れるため、洗濯を繰り返しても型くずれしにくく、着込むほどに体に馴染んでいきます。最新の機械で生産する量とはかなり開きがありますが、非効率は承知の上。スーピマコットンの極上の柔らかさを生かす、最善最良の選択なのです。
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#04
COTTONY RIB
「COTTONY TENJIKU」と兄弟でもある「COTTONY RIB」。その名の通り、Tシャツの袖口や首回りなどに使われるリブ編みで作りました。フライスやゴム編みとも言われるように、伸びのあるニット組織です。伸縮性に秀でるものの、表目と裏目が交互に並んだカジュアルすぎる見た目になりますが、24ゲージという常識を超えるハイゲージ(通常は16~20ゲージ)で編み立てることによって従来のリブ編みのTシャツではないような目面が細かく、ハイゲージニットのようなシャープな見た目を実現しました。天竺編みを古き良きローテクとするなら、リブ編みは最新の機械を駆使したハイテクニッティング。日本の技術の粋を尽くした生地を堪能してみてください。
#05
COTTONY STRIPED RASCHEL
青と白のボーダーが目を引くフランス海軍のバスクシャツといえば、厚みのあるラッセル編み。ラッセル編みとは、粗めのゲージで編むラッセル編み機と呼ばれる機械を使って作られるニット生地です。織物に近いハリやコシがあり、安定した生地に仕上がります。LIFiLLでは福井県にあるラッセルに特化した編み物メーカーに依頼しました。たて方向にループを形成していき編み地を作るのでストレッチ性に弱点がありますが、「COTTONY YARN」を掛け合わせて、従来では出なかったふくらみや、柔らかな質感を生み出すことに成功しました。
#06
WOOLISH
ウールを使う場合、通常はスムース編みで生地を厚くして弾力性を求めるところ、LIFiLLでは薄さを追求して、「COTTONY TENJIKU」と同じく天竺で編み立てました。手からするりとこぼれ落ちるような薄さととろみは、他のウールではなかなか味わえないものです。素材そのものはウールのランクでも上位に位置するオーストリア産ウール。糸を構成する繊維の太さを「スーパー」で表し、数値が高いほど繊維が細くなりますが、これは「スーパー140’s」という細さで、高級なスーツ生地に匹敵するレベル。美しい光沢があり、さわってみると柔らかく、カシミヤに匹敵する質感です。素肌に着てもチクチクする感じはまったくありません。
#07
CASHMERED
生地の常識をくつがえすような、“超絶技巧”のハイグレードな生地が出来上がりました。高級素材のベビーカシミヤと最高品質のウールをダブル使い。まずは、生後1年に満たない子山羊から採取されるベビーカシミヤを使った最高級の生地を肌に直接触れる裏面に。ベビーカシミヤの平均繊度は13.6マイクロン、ウールの繊度表記でいうと「スーパー200’s」に相当する、非常に細い繊維です。その毛は柔らかくなめらかで軽量でありながら、繊維内部の空洞によって優れた保温性があります。表は15.5ミクロンの「スーパー160’s」ウール。子山羊と羊の毛が上質ゆえに柔らかすぎるので、カシミヤとウールとの間にポリウレタンを挟むことで厚みが出て生地が締まり、天然の動物繊維をしっかり支えています。